12月の風物詩、雰囲気・香り漂うフランス【アルザスのクリスマス準備】

フランス生活

私のフランス生活の基盤はアルザス圏。アルザス圏は、フランスの東部、ドイツとの国境に立地する。歴史的にも立地的にもフランスとドイツの文化の交流が強く、またその文化が色濃く残る興味深いエリアだ。クリスマスマーケットもその代表例。欧州の中でも有名な、伝統的なクリスマスを楽しめるエリアである。

その為、12月に近づくとこのエリア一帯の町はどこも個性的なクリスマス色を出し始め、12月にはそのムード一色となり、別の季節とは違った雰囲気を楽しむことが出来る。

各町ごとのクリスマスマーケットの雰囲気は別で(冒頭の夜景がどこの町かもそこで)綴るとして、ここでは、アルザス圏のクリスマスの準備風景に触れてみたい。フランスーアルザスの生活感に触れ、日本のそれとの違いを感じることが出来る。

クリスマスツリーは”リアル”ツリー

フランス全土で、と言うことではないと思う。ここアルザスでは、クリスマスツリーはリアルなツリーを調達することが一般的。一般的と言ったが、11月末頃から、ガーデニング系のお店のみならず、大型スーパーや、何なら露店でも販売されるようになるくらい一般的。初めて見た時は衝撃だった。そう言えば、そのくらい出回るので、クリスマスツリーを育てる畑(?)も確かに周りに見かける。

この通り、お店で種類や大きさも選べる。選ぶのが楽しい。ちなみに一番小さいサイズ(それでもリアルツリーは100㎝くらいある)が20€~くらいの相場で、手軽感がある。

購入時、ツリーのお持ち帰りだが、パッキングも衝撃。一方通行の筒に挿入し・・・

出て来る際、ネットが掛かり、コンパクトにまとまる仕組み。

ものの数秒で搬送準備完了。

香りも相まって、家も一気にクリスマスの雰囲気に。

家に帰ると早速窮屈な恰好から解放してあげる。水を得た魚のごとく、また字のごとく、羽(枝葉)を広げたツリーが本気で自己主張してくる。車の中で既に感じていたが、ツリーの香りが強く芳醇。一気に部屋の中が心地良い緑の香りに包まれる。慣れてくると、これがクリスマスの香りとして定着する=2年目以降は、「クリスマスだなぁ」と心がリラックスする。

シンプルにライトアップ。夜だと雰囲気がより一層。

オーナメントもお好みで。素朴なツリーに、シンプルな装飾の感じが個人的には好き。

これから1か月、ツリーは我が家のクリスマスムードを盛り上げ続ける。

ツリーは生き物だ。日の経過で、枝は重力で垂れ全体がマイルドなシルエットに、葉は若緑~濃緑~褪緑と見た目を変えていく。暖かい部屋の中であるが、時折水をあげながらでちゃんとクリスマスシーズンはお仕事をしてくれる。この生きた存在感があるだけで随分と雰囲気が出るので、毎年クリスマスはリアルツリーにお世話になっている。きっと現地フランス人も同じ感覚なのだろう。

PS
なお、こういう土地柄なので、役割を終えたクリスマスツリーは1月頭に専用の回収日が設けられており、お別れの際も迷うことが無い。次回のクリスマスも楽しみに、ツリーとお別れを告げる。

Alsacien Christmas

伝統感じる、リアルツリーが傍にある、アルザスのクリスマス”Alsacien Christmas”。感覚で楽しめることで深みが増すクリスマスは、独特で贅沢な時間だとはっきり感じることが出来る。日常でとはいかないまでも、文化・伝統に触れることが出来る機会に、あえて立ち止まって味わうことを大切にしたいと思う。

クリスマスシーズン、アルザスで、アルザスライフに触れる機会があれば是非ツリーにも意識してみて。

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